W還ライフスケッチ 128

人の道

 

大阪の道の名前は、東西に走る道を「通り」、南北に走る道を「筋」と呼ぶ道が多いのですが

自転車や歩行で移動する者にとっては、この季節、「通り」より「筋」が嬉しい。

 

走る方向が南北の方向だと、午前は建物の西側、午後は東側に影ができるんです。

東西の方向は、朝日に向かって走る、夕陽に向かって走ることになります。

どちらも結構、高揚感があって、東西の道も気分はいいのですが、この季節は無理。

 

いずれにしてもHigh Noonは全然ダメ、お天道様と真昼の決闘です。

 

その真昼の薄い影をめぐって、ちょっと面白いシーンがありました。

 

近鉄南大阪線のガード下は、歩道付一車線の一方通行なのですが、シルバーカー(高齢車用の手押し車)

の一群が近鉄のガードの影を慕いて、車道を堂々と逆走されていました。

そうなんです、ガード下から離れた側の歩道は灼熱。

あのおばあちゃん達に日向を歩けとは誰も言えんでしょう。

なんぼ交通ルールでも、それこそ人道にハズれた発言と言えるでしょう。

 

私も便乗させていただきました。不思議にというか当然というか罪悪感はゼロ。

一方通行の対向車は、最徐行を余儀なくされて気の毒でしたが

この道は譲れん、まさにみんなで通れば怖くない状態でした。

 

静かに黙々と自分のしたいことをする高齢者。仕方ないなあとやさしく追随する若い人たち。

こんな形で、静かに世の中のルールが高齢層にやさしいものに変わっていけばいいですね!