W還ライフスケッチ 190

揚げ足取り

酒場での楽しみの一つに、揚げ足取りがあります。

酒場の揚げ足取りは、周りの人の話を黙って聞いていて、「それちゃうんちゃう?」と突っ込んで、間違いを糺してあげながら、場を笑いに誘い込む高度な話法です。「大きなものには巻かれなあかん!」「それ長いもんちゃうん?寄らば大樹と一緒になってるんかなあ(語尾上げ)」

この際の繕いリアクションで、大体相手のお人柄がわかります。

こんな他愛もない話はいいんですが、相手が石碑となると突っ込んでもむなしいだけです。下の写真3行目の「右手にそろばん 右手に十善法語」「片手で両方もたれへんやろ、間違いちゃう?」と突っ込みたいところですが相手は石碑です。

まさか石碑の刻印はまちがえへんやろ、『右手にそろばん、左手に論語』に対するアンチ的な、なんか深い意味があるのかも」という思いも拭いきれません。あまり好きな感じの言葉でもないので、探索する気はありませんが、ネットで検索してもこの石碑の表記を鵜呑みにしたブログ等があるだけで不明です。

誰もミスをチェックできないで出版されてしまうこともよくある話なんで、きっと責任者の坊さんもぼーっとして見落としたに違いないと思っています。*中之島のリーガロイヤルホテルとNTT中之島の間にあります。

揚げ足取りは、攻撃的な遊びで、はまった時はとても気持ちがいいのですが

酒場でも、意味不明というか、自分が理解できないトークを耳にした時は、なんかもやっとした、不思議などっちかというと少し不快系の気分にさせてくれます。で突っ込みようもないので、首をひねって笑うしかありません。ヤオヤスに早い時間に行ったら、今ならこんな会話を楽しめます。お早目にどうぞ!