W還ライフスケッチ  25枚目

アキラに捧げる歌がない

 

立ち飲み屋ヤオヤスの先輩客が、明日で仕事を止めるという日に居合わせた。

サラリーマンならとっくに定年を過ぎておられるお年頃ですが、東大阪のアルミ工場で金型を作る仕事をされていたそうです。工場が家の前だったんで続いていたけど、不況による会社合併で工場移転、電車に乗っての通勤はしんどいということで退職されるとのこと。

ちょっと心の琴線に触れてしまって、マスターや居合わせた客で乾杯して、なんかぴったりの歌を歌いましょうとなったんだけど、ふさわしい歌が思い浮かばない。誰も出てこない。歌知り自慢のマスターも客も・・・。

結局、折しも有線から流れてきたかまやつひろしの「どうにかなるさ」で、まあいいかこれにしよということで不完全燃焼で場は治まったけれど、ピッと心に響く、自分たちの歌がないことを再認識した次第。

時代の飢餓感を歌詞にしたという阿久悠なき今、人生2周目の応援歌や癒し歌を、ミタさんか誰かに作って欲しいです。