W還ライフスケッチ 191 |
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履物(靴以外)の美福屋さん前部は欠け、チビてほぼ板といった風情の下駄を見て、「よう履いてくれてんなあ、そんだけ履いてくれるんやったら、あんたには桐の下駄はもったいない」とカナダから入る硬い木があると奥から3つ穴の空いた板を持ってきてくださったのが昨年?一昨年? 「好きな鼻緒選び、挿げたげる」と提案してくださったのが嬉しくて通い続けています。 鼻緒は、伝統的なトンボ柄から達磨、おしゃれな幾何学模様までいろんなのがお店の壁に束ねて吊ってあります。気分で選んで、目の前で挿げていただく場面は、なにやら子供心に帰ったようで懐かしく、ジンとくるものがあります。 昨日初めてわかったのですが、その下駄は神社の宮司さんなんかが履かれているものと同じもののようです。宮司さんは白い鼻緒ですが、それを次々挿げておられる合間に、「準備して待ってたから早いで」と割り込ませてもらえたのでわかりました。 美福屋さんは、確か去年の秋に米寿のお祝いのランが店頭に飾ってあったと記憶しているので、W還も半分クリアの赤30歳。対話も手許もまったく衰え知らずで、てきぱきと挿げてくださいます。それで、他店の店頭に並べてある下駄より安いんですから、これは通わない訳には行きません。こんなお店は、少なくとも大阪では美福屋さんしか知りません。まさにBeautiful&Happyなお店です。美福屋さんは、仕事を続けること、手と足と口を使い続けて、脳の隅々に刺激を与え続けることが、W還達成の基本であることを確信させてくれる先輩でもあります。 |